小説 大航海時代オンライン サルベージャー
大航海時代オンライン能登鯖で遊んでるコーキです。 これまでの内容はこちらを参照! http://ameblo.jp/tokusya2ka/ よろしくです<(_ _)>
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第15話 騙し騙され…
俺は酒場を後にして皆より先に宿にいた。
Sakurakoさん達は2〜3日後に出航との事で、それに合わせて俺たちも出航。
しばらくは艦隊行動をとらせてもらう予定だ。
さて、ベッドに身体を移動させ横になって目をつぶる。
酒場ではあの後、あの視線が気になってこそっとひよこさんに名前だけは聞きだした。
…マリアルメル…か。
どう考えても記憶にない。出会ったこともなければ、悪さをした覚えもねぇ。
一体、彼女はどんな理由で俺に敵意を向けているんだ?
……ま、いっか。いくら考えても答が出ない事に時間を費やすなんてばかばかしい。
そう思い直すと同時に俺は深い眠りの中にいた。
どのくらいの時間がたったのだろうか?
「せ……!…ちょ…!せん……!……ください!」
誰かの声がするが、うるさい!まだ眠いんだ!
「船長!船長ってば!大変なんです!起きてください!」
なんだ、誰かと思ったらシャルロットか。
いつも言ってるだろ?起こす時は優しくキスをしろって。してもらった事はないが。
「うーん、どうしたってんだ?何があった?」
まだ寝ぼけ眼でシャルロットに聞き返す。
「大変なんです!ひよこさんが、ひよこさんがいないんです!」
なんだよ、そんなことか。子供じゃないんだから腹が減ったら帰ってくるだろ。
「…それで、その、酒場でひよこさんといっしょだった女の人がこれを船長にって。」
そう言って手紙を1通俺に渡す。
内容は…要約するとひよこさんを預かったから港に停泊しているキャラベルに一人で来いって書いてあるわけだ。
差出人はもちろんマリアルベル。
しかし、どういうことだ?ひよこさんは友達じゃなかったのか?さて、どうするか?
やっぱり行くしかねぇよな…。
たとえ、どんなに殴られてても、蹴られてても、ピラニアを投げられても、飯抜きにされてても、ひよこさんは俺の、いや俺たちの大事な仲間だ。
助けに行くのは船長の義務だよな、うーん、俺って船員想い?
「シャルロット、ヤクモを呼んでくれないか?」
間もなくヤクモが俺の部屋にやって来た。すでに俺は身支度を終えている。
「ヤクモ、ちと出かけてくるから留守を頼むわ。」
「コーキ、俺もいくっすよ!」
俺は笑いながらヤクモに答える。
「バーカ、ヤクモは心配性なんだよ。心配しないで船員の面倒を見ててくれ。」
後のことをヤクモに頼んだ俺はそのまま宿を出て港に向かった。
港に着いて、そのまま指定されたキャラベルに乗り込む。
まだ人の気配は…ない。
マストのほうなにか吊るされてるな。
あれは…ひよこさんか?
少し近づくとひよこさんが縛られてマストから吊るされてる。
友達なのにひでぇことしやがる。
俺はひよこさんに近づくが、まだ人の気配はない。
そして俺に気が付いたひよこさんが、
「コーキィィ!助けてぇぇぇ!」
おい、いきなり大声だすな、見つかるだろ!って、なんか棒読み口調のような。
そして、マストの影からマリアルメルが姿を現す。
「そこまでよ。それ以上近づいたらひよこさんを刺すわ。」
そう言ってひよこさんに剣を向ける。ちぃ、卑怯だぞ。
「その場でこっちに武器を投げ捨てて!」
凛とした声でマリアルメルが俺に告げる。
しかたねぇ、ひよこさんの安全には変えられない。
俺はその場で武器をはずしマリアルメルの側へ投げ捨てる。
その瞬間にどこに隠れていたのか2〜3人の男に縛られる。
そして、それを確認した後ひよこさんが降ろされて縄をはずされた。
「うまくいったわね、メルルン。」
ひよこさんは、マリアルメルに話しかけた。
えぇ、しまった!やられた!ひよこさんもグルだったか…。
くそう俺の純粋な気持ちを踏みにじりやがって……。
そして、マリアルメルが俺を見下しながら、
「やっと恨みを晴らせるわ。女に恥をかかせた報いたっぷり受けてもらうわ。」
えーと、どう考えても身に覚えがないんですが……。
「本当にコーキって最低ね。メルルンから聞いた時は本当に見損なっちゃったわよ。あたしまで、すっかりだまされてたわ。まさか、あんたの正体がねぇ。」
と、ひよこさんがなじるんだけど、もしもし弁解の機会もないの?
「ふん、髭をそって名前をごまかしたくらいで、あたしの目を騙せると思わないでよ。」
髭?俺は髭を生やしたことはないぞ。どうやら誰かと間違えてる?
「あたしにプロポーズをしておきながら、翌日には違う女にも同じセリフを言って。
あんたのプロポーズなんて受ける気はなかったけど、女にとって憧れの瞬間をこわしてくれた罪は一生消えないのよ!わかってるの?」
え〜と、それはつまり、誰かれ問わずプロポーズするような人物と勘違いされてるってことか。
俺の中では心当たりは一人しかいない。
昔ハインツに聞いた事がある。
アフリカでいっしょに艦隊を組んだ医者がいろんな女にプロポーズしては殴られてたって。
そいつは髭をそると俺によく似ているんじゃないかと言われた。
そいつの名は……ラッキー、ポルトガルの船医だ。
つまり俺は見たこともない、そのラッキーのために女二人に縛られてリンチに遭おうとしてるのか。
「ごくろうだったわ、あなたたち。ありがとうね、これは約束の謝礼よ。」
そう言ってマリアルメルは男達に金が入った袋を渡そうとしたが、
「なーに、礼には及ばないさ。くくく。」
下品な笑い方をする奴の行動は決まっている。
数人の男達がマリアルメルとひよこさんに剣を突きつけ、二人を縛ってしまった。
「あんたたち何するのよ?」
マリアルメルが叫ぶが後の祭だ。
「悪いなぁ。この兄ちゃんと、そこのチビはポルトガルに賞金を懸けられてるんだよ。」
この言葉を聞いたマリアルメルの顔が青ざめた。
どうやら本当に知らなかったらしいな。
「悪いが、あんたは用がないんでここで死んでもらって、その二人は役人に引き渡すさ。
これで俺たちも大金持ちだ!」
そう言って男達は下品な大笑いをし始めた。
もう、どうなるんだよ、俺たち!!
つづく
Sakurakoさん達は2〜3日後に出航との事で、それに合わせて俺たちも出航。
しばらくは艦隊行動をとらせてもらう予定だ。
さて、ベッドに身体を移動させ横になって目をつぶる。
酒場ではあの後、あの視線が気になってこそっとひよこさんに名前だけは聞きだした。
…マリアルメル…か。
どう考えても記憶にない。出会ったこともなければ、悪さをした覚えもねぇ。
一体、彼女はどんな理由で俺に敵意を向けているんだ?
……ま、いっか。いくら考えても答が出ない事に時間を費やすなんてばかばかしい。
そう思い直すと同時に俺は深い眠りの中にいた。
どのくらいの時間がたったのだろうか?
「せ……!…ちょ…!せん……!……ください!」
誰かの声がするが、うるさい!まだ眠いんだ!
「船長!船長ってば!大変なんです!起きてください!」
なんだ、誰かと思ったらシャルロットか。
いつも言ってるだろ?起こす時は優しくキスをしろって。してもらった事はないが。
「うーん、どうしたってんだ?何があった?」
まだ寝ぼけ眼でシャルロットに聞き返す。
「大変なんです!ひよこさんが、ひよこさんがいないんです!」
なんだよ、そんなことか。子供じゃないんだから腹が減ったら帰ってくるだろ。
「…それで、その、酒場でひよこさんといっしょだった女の人がこれを船長にって。」
そう言って手紙を1通俺に渡す。
内容は…要約するとひよこさんを預かったから港に停泊しているキャラベルに一人で来いって書いてあるわけだ。
差出人はもちろんマリアルベル。
しかし、どういうことだ?ひよこさんは友達じゃなかったのか?さて、どうするか?
やっぱり行くしかねぇよな…。
たとえ、どんなに殴られてても、蹴られてても、ピラニアを投げられても、飯抜きにされてても、ひよこさんは俺の、いや俺たちの大事な仲間だ。
助けに行くのは船長の義務だよな、うーん、俺って船員想い?
「シャルロット、ヤクモを呼んでくれないか?」
間もなくヤクモが俺の部屋にやって来た。すでに俺は身支度を終えている。
「ヤクモ、ちと出かけてくるから留守を頼むわ。」
「コーキ、俺もいくっすよ!」
俺は笑いながらヤクモに答える。
「バーカ、ヤクモは心配性なんだよ。心配しないで船員の面倒を見ててくれ。」
後のことをヤクモに頼んだ俺はそのまま宿を出て港に向かった。
港に着いて、そのまま指定されたキャラベルに乗り込む。
まだ人の気配は…ない。
マストのほうなにか吊るされてるな。
あれは…ひよこさんか?
少し近づくとひよこさんが縛られてマストから吊るされてる。
友達なのにひでぇことしやがる。
俺はひよこさんに近づくが、まだ人の気配はない。
そして俺に気が付いたひよこさんが、
「コーキィィ!助けてぇぇぇ!」
おい、いきなり大声だすな、見つかるだろ!って、なんか棒読み口調のような。
そして、マストの影からマリアルメルが姿を現す。
「そこまでよ。それ以上近づいたらひよこさんを刺すわ。」
そう言ってひよこさんに剣を向ける。ちぃ、卑怯だぞ。
「その場でこっちに武器を投げ捨てて!」
凛とした声でマリアルメルが俺に告げる。
しかたねぇ、ひよこさんの安全には変えられない。
俺はその場で武器をはずしマリアルメルの側へ投げ捨てる。
その瞬間にどこに隠れていたのか2〜3人の男に縛られる。
そして、それを確認した後ひよこさんが降ろされて縄をはずされた。
「うまくいったわね、メルルン。」
ひよこさんは、マリアルメルに話しかけた。
えぇ、しまった!やられた!ひよこさんもグルだったか…。
くそう俺の純粋な気持ちを踏みにじりやがって……。
そして、マリアルメルが俺を見下しながら、
「やっと恨みを晴らせるわ。女に恥をかかせた報いたっぷり受けてもらうわ。」
えーと、どう考えても身に覚えがないんですが……。
「本当にコーキって最低ね。メルルンから聞いた時は本当に見損なっちゃったわよ。あたしまで、すっかりだまされてたわ。まさか、あんたの正体がねぇ。」
と、ひよこさんがなじるんだけど、もしもし弁解の機会もないの?
「ふん、髭をそって名前をごまかしたくらいで、あたしの目を騙せると思わないでよ。」
髭?俺は髭を生やしたことはないぞ。どうやら誰かと間違えてる?
「あたしにプロポーズをしておきながら、翌日には違う女にも同じセリフを言って。
あんたのプロポーズなんて受ける気はなかったけど、女にとって憧れの瞬間をこわしてくれた罪は一生消えないのよ!わかってるの?」
え〜と、それはつまり、誰かれ問わずプロポーズするような人物と勘違いされてるってことか。
俺の中では心当たりは一人しかいない。
昔ハインツに聞いた事がある。
アフリカでいっしょに艦隊を組んだ医者がいろんな女にプロポーズしては殴られてたって。
そいつは髭をそると俺によく似ているんじゃないかと言われた。
そいつの名は……ラッキー、ポルトガルの船医だ。
つまり俺は見たこともない、そのラッキーのために女二人に縛られてリンチに遭おうとしてるのか。
「ごくろうだったわ、あなたたち。ありがとうね、これは約束の謝礼よ。」
そう言ってマリアルメルは男達に金が入った袋を渡そうとしたが、
「なーに、礼には及ばないさ。くくく。」
下品な笑い方をする奴の行動は決まっている。
数人の男達がマリアルメルとひよこさんに剣を突きつけ、二人を縛ってしまった。
「あんたたち何するのよ?」
マリアルメルが叫ぶが後の祭だ。
「悪いなぁ。この兄ちゃんと、そこのチビはポルトガルに賞金を懸けられてるんだよ。」
この言葉を聞いたマリアルメルの顔が青ざめた。
どうやら本当に知らなかったらしいな。
「悪いが、あんたは用がないんでここで死んでもらって、その二人は役人に引き渡すさ。
これで俺たちも大金持ちだ!」
そう言って男達は下品な大笑いをし始めた。
もう、どうなるんだよ、俺たち!!
つづく
第14話 視線
俺はリオデジャネイロの港に今降りようとしていた。
カリブで喫茶ろんどんの二人と別れてから、まあいろいろあったけどな。
海賊に襲われたりとか、海賊に襲われたりとか、海賊に襲われたりとか、
アマゾン河に行った時にはひよこさんに釣ったピラニアを投げつけられて、あやうく食われかけたりとか、おまけにリオ到着直前に大嵐にあったりとか、あいかわらず、ひよこさんに飯抜きにされたりとか、そんな苦労をすべて乗り越えて、今リオの港に降りるのだ。
そして、さあ降りようとしたときに…。
俺を踏みつけるようにして、真っ先に降りて行ったのは…ひよこさんだった。
そのひよこさんに引きづられるように俺を踏みつけてセシリーさんが降りていく。
さらに、俺の存在に気付かないかのように、普通に俺の横をヤクモとシャルロットが仲良く降りていく。
そして、ようやく起き上がろうとした俺をさらに踏みつけてはしゃぎながらジェニーローズが降りていった。
お、お前ら、船長をなんだと思っているんだ、ゴルァ!!!
ま、まあいい、とりあえず酒場に向かうか。
「コーキ…くん?」
ふいに後ろから声がかかる。
「Sakurako…さん。」
それはあのエルドラドで分かれたっきりになっているSakurakoさんだった。
なるほど、よく見ると各国の旗が付いた船が多数入港している。
どうやら世界一周レースに参加している船のようであり、おそらくSakurakoさんも参加しているのだろう。
「どうやら元気そうね。もう左腕はいいの?」
俺は返事に困った。うそは言いたくないが、心配もかけたくない。
「…大丈夫ですよ。もう心配いりません。」
もしかしたら俺の顔は引きつっていたかもしれない。しかし、
「なら、いいんだけど。」
ふむ、女のカンはあなどれないな。
その時だった。
「お〜ね〜え〜さ〜ま〜ぁぁぁぁぁぁああ!」
ノーテンキな声が聞こえて声の主が近寄ってくる。
トテトテトテ
トテトテトテ
トテトテ……ドテッ
あ、こけた。起き上がった。そのままこっちに来る。
Sakurakoさんが頭を抱えていた。
「しょ、紹介するわ。コーキ君。この娘アイシュキッスっていうの。訳あって今預かっているのよ。」
ピンクの髪をした少女がペコリと頭を下げて自己紹介をする。
「はじめましてぇ。アイシュキッスですぅ。」
なるほど世間知らずなお嬢様ってとこだな。
「はじめまして。コーキといいます。それより、こんな所で立ち話もなんですから酒場に行きませんか?」
俺のこの提案に二人ともうなづき酒場へと向かった。
酒場では、俺の(薄情な)クルーがすでに宴会を始めている。
セシリーさんは困った表情をしながら、ひよこさんとジェニーローズの相手をしている。
シャルロットはすでにポーカーを始めていて、後ろでヤクモがヒヤヒヤした表情を浮かべている。
そして……どこからか俺に刺すような視線を感じた。
どこだ?あきらかに敵意のこもった視線だ。
そして、それは消えた。
どうやらSakurakoさんも感じていたらしい、目で警戒をしている。
そして、
「あ〜ひよこさん!おひさ〜〜〜〜!!」
明るい声が酒場に響く。
「あ〜メルルン!元気だったぁ?」
同じくハイテンションのひよこさんの声が酒場内に響いた。
声の先にいたのは冒険者の格好をした美女マリアルメル(後でひよこさんに名前を教えてもらったのさ)だった。
「どうしたの?こんな所で会うなんて夢にも思わなかったわ!」
「あたしは成り行きでねぇ。メルルンはどうして?」
「うん、こっちの方で珍しいものが見つかるって聞いてね。」
「そっか、あいかわらず冒険ばっかしてるんだ。」
「あはは、おかげで金もないけどねぇ。」
明るい声に釣られてそっちばかり見ていたらSakurakoさんに頬をつままれる。
「あらあら、コーキ君、失礼じゃない?ここにも美女ならいるでしょ。」
「そうだ、そうだ!お姉さまに失礼だお!」
「あはははは。…ごめんなさい。」
ううっ、俺って最近女難の相か?
ピクッ…
まただ、あの視線だ…。どこだ?
俺は視線の先を追ってみる。そして見つけた。
視線の相手は…マリアルメルだった。
ちょっと待ってくれ。
俺は彼女にあんな視線を浴びるような事をした覚えはないぞ。
自慢じゃないが口説いた女にはみんな振られ、振ったことは一度もないのが俺のいいところ、のはずだから恨まれるはずもないんだが。
って、よく考えたら初対面だよな?
Sakurakoさんが、そっと声をかける。
「コーキ君、いつから女の敵になったの?」
だ〜か〜ら〜知らないっての。
しかし、俺はこの後彼女から手ひどい目にあうのであった
つづく
カリブで喫茶ろんどんの二人と別れてから、まあいろいろあったけどな。
海賊に襲われたりとか、海賊に襲われたりとか、海賊に襲われたりとか、
アマゾン河に行った時にはひよこさんに釣ったピラニアを投げつけられて、あやうく食われかけたりとか、おまけにリオ到着直前に大嵐にあったりとか、あいかわらず、ひよこさんに飯抜きにされたりとか、そんな苦労をすべて乗り越えて、今リオの港に降りるのだ。
そして、さあ降りようとしたときに…。
俺を踏みつけるようにして、真っ先に降りて行ったのは…ひよこさんだった。
そのひよこさんに引きづられるように俺を踏みつけてセシリーさんが降りていく。
さらに、俺の存在に気付かないかのように、普通に俺の横をヤクモとシャルロットが仲良く降りていく。
そして、ようやく起き上がろうとした俺をさらに踏みつけてはしゃぎながらジェニーローズが降りていった。
お、お前ら、船長をなんだと思っているんだ、ゴルァ!!!
ま、まあいい、とりあえず酒場に向かうか。
「コーキ…くん?」
ふいに後ろから声がかかる。
「Sakurako…さん。」
それはあのエルドラドで分かれたっきりになっているSakurakoさんだった。
なるほど、よく見ると各国の旗が付いた船が多数入港している。
どうやら世界一周レースに参加している船のようであり、おそらくSakurakoさんも参加しているのだろう。
「どうやら元気そうね。もう左腕はいいの?」
俺は返事に困った。うそは言いたくないが、心配もかけたくない。
「…大丈夫ですよ。もう心配いりません。」
もしかしたら俺の顔は引きつっていたかもしれない。しかし、
「なら、いいんだけど。」
ふむ、女のカンはあなどれないな。
その時だった。
「お〜ね〜え〜さ〜ま〜ぁぁぁぁぁぁああ!」
ノーテンキな声が聞こえて声の主が近寄ってくる。
トテトテトテ
トテトテトテ
トテトテ……ドテッ
あ、こけた。起き上がった。そのままこっちに来る。
Sakurakoさんが頭を抱えていた。
「しょ、紹介するわ。コーキ君。この娘アイシュキッスっていうの。訳あって今預かっているのよ。」
ピンクの髪をした少女がペコリと頭を下げて自己紹介をする。
「はじめましてぇ。アイシュキッスですぅ。」
なるほど世間知らずなお嬢様ってとこだな。
「はじめまして。コーキといいます。それより、こんな所で立ち話もなんですから酒場に行きませんか?」
俺のこの提案に二人ともうなづき酒場へと向かった。
酒場では、俺の(薄情な)クルーがすでに宴会を始めている。
セシリーさんは困った表情をしながら、ひよこさんとジェニーローズの相手をしている。
シャルロットはすでにポーカーを始めていて、後ろでヤクモがヒヤヒヤした表情を浮かべている。
そして……どこからか俺に刺すような視線を感じた。
どこだ?あきらかに敵意のこもった視線だ。
そして、それは消えた。
どうやらSakurakoさんも感じていたらしい、目で警戒をしている。
そして、
「あ〜ひよこさん!おひさ〜〜〜〜!!」
明るい声が酒場に響く。
「あ〜メルルン!元気だったぁ?」
同じくハイテンションのひよこさんの声が酒場内に響いた。
声の先にいたのは冒険者の格好をした美女マリアルメル(後でひよこさんに名前を教えてもらったのさ)だった。
「どうしたの?こんな所で会うなんて夢にも思わなかったわ!」
「あたしは成り行きでねぇ。メルルンはどうして?」
「うん、こっちの方で珍しいものが見つかるって聞いてね。」
「そっか、あいかわらず冒険ばっかしてるんだ。」
「あはは、おかげで金もないけどねぇ。」
明るい声に釣られてそっちばかり見ていたらSakurakoさんに頬をつままれる。
「あらあら、コーキ君、失礼じゃない?ここにも美女ならいるでしょ。」
「そうだ、そうだ!お姉さまに失礼だお!」
「あはははは。…ごめんなさい。」
ううっ、俺って最近女難の相か?
ピクッ…
まただ、あの視線だ…。どこだ?
俺は視線の先を追ってみる。そして見つけた。
視線の相手は…マリアルメルだった。
ちょっと待ってくれ。
俺は彼女にあんな視線を浴びるような事をした覚えはないぞ。
自慢じゃないが口説いた女にはみんな振られ、振ったことは一度もないのが俺のいいところ、のはずだから恨まれるはずもないんだが。
って、よく考えたら初対面だよな?
Sakurakoさんが、そっと声をかける。
「コーキ君、いつから女の敵になったの?」
だ〜か〜ら〜知らないっての。
しかし、俺はこの後彼女から手ひどい目にあうのであった
つづく
第13話 予言
「二人ともまだ小手調べってとこっすかね?」
ヤクモがしれっとした顔で話す。
小手調べ?そんなレベルなのか?
ジェニーさんとセシリーさん、まだ互いの刃は相手に届いていない。
ジェニーさんはセシリーさんの刃の届かない距離から槍を突き、
セシリーさんはそれをかわしながら距離を縮め斬りかかる。
そしてジェニーさんもその刃避け遠ざかるようにセシリーさんと距離を開ける。
そして、そのスピードは少しずつ速くなっていった。
「ふわぁ〜。あれ、女二人でなに遊んでるの?」
ノーテンキに目覚めたファニックスがトボけたセリフを言ってやがる。
もう、そんな話じゃない。
すでに俺には二人の動きを捉えきれずにいたのだ。
「コーキ、何がどうなってるの?」
俺の横でひよこさんが不安そうに尋ねてくる。
しかし、俺にもその答えは言えなかった。
ついに二人の動きが止まる。
「コーキ、二人とも次の一撃でケリをつけるつもりっす。」
ヤクモの言うとおり、二人の構えが変わる。
ジェニーさんもセシリーさんも、最早表情に笑みはない。
二人とも獲物を狩るような顔つきだ。
ジェニーさんは腰を中腰に落とし突進するためのタメを作っている。
セシリーさんは剣をいわゆる下段の構えから右後方へ、そして身体もやや斜めにジェニーさんに対して対峙していた。
ジェニーさんがセシリーさんに向けて走り出す。
セシリーさんはその場を動かずジェニーさんに合わせて下から上へすくい上げるように斬り付けるつもりだ。
ジェニーさんの槍がセシリーさんを襲う。はずだったが…。
槍はセシリーさんの手前の地面に刺さる。その時すでにセシリーさんの剣はジェニーさんに向けて下から上へとすくい上げるように斬り付けていた。
だが、ジェニーさんは突き刺した槍を使って棒高跳びのようにセシリーさんとその剣の上方へと身体を移動させて、ギリギリのところで刃をかわす。
そのままセシリーさんの後方に着地し、ショートソードをセシリーさんの咽元へと突きつけた。
「く、あっははははは!負けたわ、私の負けですわ。ごめんなさい、閣下。」
セシリーさんは、おもしろそうに笑い出すと、あっさりと自分の負けを認めた。
対してジェニーさんは、以外にもその場で腰砕けになっていた。
「ふにゃ〜、おもしろいけど疲れた〜。」
お〜い、そんな会話ができる闘いには見えなかったぞ〜!
それより、E.C.ロンメルやフェニックスの反応はっと。
「ふむ、確かにセシリー殿の負けだな。わかった、ひよこは連れて行け。」
ほう、意外とあっさりと認めたな。
「が、条件があるがな。」
おい、条件てなんだよ、あっさり行かせろ!
「セシリー殿を同行させてほしい。ダメならお前達を斬ってでもひよこを連れ帰る。」
なんだと〜〜〜、いいのか?そんな、おいしい、もとい、嬉しい、いや違う、なんて言えばいいんだ?
「…セシリーさんを連れてけ?まあ、かまわないが、本当にそれだけか?」
俺はめいっぱい冷静に話したつもりだが、もしかしたら顔はにやけてたかもしれない。
「きゃぁぁぁあああ!セシリーといっしょに旅ができるの!嬉しい〜〜〜い!!」
ああ、緊張感のある場面がひよこさんの嬌声でだいなしだ。
「うふふ。ひよこさん、コーキさん、みなさん、どうかよろしく。」
そう言って深々と頭をさげるセシリーさん。こりゃ、もう断れないな。そんな気もないが。
「よし。じゃあ、みんな改めて出航準備だ!」
俺の号令で皆がブルーアドベンチャーへと乗り込んでいく。
「コーキって言ったっけ?」
ふいにフェニックスが俺に声をかける。
「ひよこを…守ってくれ。…何が起きても…な。」
少し悲しげな表情で俺に言った。しかし、俺はその言葉の本当の意味をまだ知るはずもなかった。ただ、俺はだまってうなずく。
「コーキ、今ならリオデジャネイロへ向かえ!もしかしたら味方になる奴がいるかもしれんぞ!」
E.C.ロンメルが俺に次の行き先を告げる。
そうだな、何があるかわからんが、とりあえず向かうとするか。
この後、俺たちはリオデジャネイロに向けて出航した。
フェニックスとE.C.ロンメルが出航所でコーキの船を見送っていた。
「閣下も甘いねぇ。結局はひよこさんに弱いんだ。」
「人の事が言えるのか?」
「そうだね。でも、どうする?予言の通りになったら?」
「さあな。だが、その時はくろひよこも巻き込まれるわけか。」
「そして、僕たちはひよこと闘うことになる。閣下、ひよこを殺せるかい?」
「お前はできるのか?」
「わからない。でも、その時はせめて僕達の手で止めてあげたい。」
「ふん。しかし、それを避けるためにもセシリー殿を同行させたんだ。お前の取り越し苦労で終わるはずさ、いや終わらせるさ。」
「あのコーキって船長が、どこまであの地図の意味を知ってるのか、そして、ひよこの運命に大きく関わる人物なのか、何もわからない僕らは祈るしかできないのかなぁ?」
「俺たちは俺たちの出来る事をするさ。お前、商会長だろう?さっさと覚悟を決めて最悪の時の準備をしにロンドンに戻ろうじゃないか。」
「やれやれ、結局は閣下が一番ひよこを心配してるんだねぇ。」
「うるせぇ。あれは俺のおもちゃだ。」
「はいはい、そうしとこう。」
(コーキ、ひよこに何かあったら、僕たち喫茶ろんどんは今度こそ君たちを斬る)
そしてフェニックスもE.C.ロンメルもロンドンへ帰る準備を始めた。
「ひよこさん、そっち何か釣れました?」
ひよこさんとセシリーさんが仲良く釣りをしている。
「うーん、まだ手ごたえがな〜い。」
いつもより楽しそうにひよこさんがセシリーさんに答える。
そのときだった。
不意にひよこさんの胸元が光る。まさか…
次の瞬間、ひよこさんが地図の欠片を釣っていた。
喜ぶひよこさんと俺たち。そんな中でセシリーさん一人が浮かない表情をしていた。
だが、俺はうかつにも、そのセシリーさんの表情に気付かなかった。
ま、なにはともあれ俺たちは着実に地図をそろえながらリオデジャネイロへ向かっていった。
つづく
ヤクモがしれっとした顔で話す。
小手調べ?そんなレベルなのか?
ジェニーさんとセシリーさん、まだ互いの刃は相手に届いていない。
ジェニーさんはセシリーさんの刃の届かない距離から槍を突き、
セシリーさんはそれをかわしながら距離を縮め斬りかかる。
そしてジェニーさんもその刃避け遠ざかるようにセシリーさんと距離を開ける。
そして、そのスピードは少しずつ速くなっていった。
「ふわぁ〜。あれ、女二人でなに遊んでるの?」
ノーテンキに目覚めたファニックスがトボけたセリフを言ってやがる。
もう、そんな話じゃない。
すでに俺には二人の動きを捉えきれずにいたのだ。
「コーキ、何がどうなってるの?」
俺の横でひよこさんが不安そうに尋ねてくる。
しかし、俺にもその答えは言えなかった。
ついに二人の動きが止まる。
「コーキ、二人とも次の一撃でケリをつけるつもりっす。」
ヤクモの言うとおり、二人の構えが変わる。
ジェニーさんもセシリーさんも、最早表情に笑みはない。
二人とも獲物を狩るような顔つきだ。
ジェニーさんは腰を中腰に落とし突進するためのタメを作っている。
セシリーさんは剣をいわゆる下段の構えから右後方へ、そして身体もやや斜めにジェニーさんに対して対峙していた。
ジェニーさんがセシリーさんに向けて走り出す。
セシリーさんはその場を動かずジェニーさんに合わせて下から上へすくい上げるように斬り付けるつもりだ。
ジェニーさんの槍がセシリーさんを襲う。はずだったが…。
槍はセシリーさんの手前の地面に刺さる。その時すでにセシリーさんの剣はジェニーさんに向けて下から上へとすくい上げるように斬り付けていた。
だが、ジェニーさんは突き刺した槍を使って棒高跳びのようにセシリーさんとその剣の上方へと身体を移動させて、ギリギリのところで刃をかわす。
そのままセシリーさんの後方に着地し、ショートソードをセシリーさんの咽元へと突きつけた。
「く、あっははははは!負けたわ、私の負けですわ。ごめんなさい、閣下。」
セシリーさんは、おもしろそうに笑い出すと、あっさりと自分の負けを認めた。
対してジェニーさんは、以外にもその場で腰砕けになっていた。
「ふにゃ〜、おもしろいけど疲れた〜。」
お〜い、そんな会話ができる闘いには見えなかったぞ〜!
それより、E.C.ロンメルやフェニックスの反応はっと。
「ふむ、確かにセシリー殿の負けだな。わかった、ひよこは連れて行け。」
ほう、意外とあっさりと認めたな。
「が、条件があるがな。」
おい、条件てなんだよ、あっさり行かせろ!
「セシリー殿を同行させてほしい。ダメならお前達を斬ってでもひよこを連れ帰る。」
なんだと〜〜〜、いいのか?そんな、おいしい、もとい、嬉しい、いや違う、なんて言えばいいんだ?
「…セシリーさんを連れてけ?まあ、かまわないが、本当にそれだけか?」
俺はめいっぱい冷静に話したつもりだが、もしかしたら顔はにやけてたかもしれない。
「きゃぁぁぁあああ!セシリーといっしょに旅ができるの!嬉しい〜〜〜い!!」
ああ、緊張感のある場面がひよこさんの嬌声でだいなしだ。
「うふふ。ひよこさん、コーキさん、みなさん、どうかよろしく。」
そう言って深々と頭をさげるセシリーさん。こりゃ、もう断れないな。そんな気もないが。
「よし。じゃあ、みんな改めて出航準備だ!」
俺の号令で皆がブルーアドベンチャーへと乗り込んでいく。
「コーキって言ったっけ?」
ふいにフェニックスが俺に声をかける。
「ひよこを…守ってくれ。…何が起きても…な。」
少し悲しげな表情で俺に言った。しかし、俺はその言葉の本当の意味をまだ知るはずもなかった。ただ、俺はだまってうなずく。
「コーキ、今ならリオデジャネイロへ向かえ!もしかしたら味方になる奴がいるかもしれんぞ!」
E.C.ロンメルが俺に次の行き先を告げる。
そうだな、何があるかわからんが、とりあえず向かうとするか。
この後、俺たちはリオデジャネイロに向けて出航した。
フェニックスとE.C.ロンメルが出航所でコーキの船を見送っていた。
「閣下も甘いねぇ。結局はひよこさんに弱いんだ。」
「人の事が言えるのか?」
「そうだね。でも、どうする?予言の通りになったら?」
「さあな。だが、その時はくろひよこも巻き込まれるわけか。」
「そして、僕たちはひよこと闘うことになる。閣下、ひよこを殺せるかい?」
「お前はできるのか?」
「わからない。でも、その時はせめて僕達の手で止めてあげたい。」
「ふん。しかし、それを避けるためにもセシリー殿を同行させたんだ。お前の取り越し苦労で終わるはずさ、いや終わらせるさ。」
「あのコーキって船長が、どこまであの地図の意味を知ってるのか、そして、ひよこの運命に大きく関わる人物なのか、何もわからない僕らは祈るしかできないのかなぁ?」
「俺たちは俺たちの出来る事をするさ。お前、商会長だろう?さっさと覚悟を決めて最悪の時の準備をしにロンドンに戻ろうじゃないか。」
「やれやれ、結局は閣下が一番ひよこを心配してるんだねぇ。」
「うるせぇ。あれは俺のおもちゃだ。」
「はいはい、そうしとこう。」
(コーキ、ひよこに何かあったら、僕たち喫茶ろんどんは今度こそ君たちを斬る)
そしてフェニックスもE.C.ロンメルもロンドンへ帰る準備を始めた。
「ひよこさん、そっち何か釣れました?」
ひよこさんとセシリーさんが仲良く釣りをしている。
「うーん、まだ手ごたえがな〜い。」
いつもより楽しそうにひよこさんがセシリーさんに答える。
そのときだった。
不意にひよこさんの胸元が光る。まさか…
次の瞬間、ひよこさんが地図の欠片を釣っていた。
喜ぶひよこさんと俺たち。そんな中でセシリーさん一人が浮かない表情をしていた。
だが、俺はうかつにも、そのセシリーさんの表情に気付かなかった。
ま、なにはともあれ俺たちは着実に地図をそろえながらリオデジャネイロへ向かっていった。
つづく
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