小説 大航海時代オンライン サルベージャー
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第20話 よけいなお世話
アルベルトと向き合いながら間合いを測る俺。
隙はまったくないな、こりゃ。
かっこつけて啖呵を切ったものの、さてどうするか?
突っ込めば縦か横に真っ二つ!
と、いっても持久戦でも、俺の方が音をあげそうで…。
奇襲…は、もう無理だろうしな…。
しゃあない…一応あれを試すか…。
俺はアルベルトに対し徐々にではあるが距離を空ける。
逃げるためじゃないぞ!助走をつけるためだ。
ある程度まで間合いが空いた瞬間、俺は覚悟を決めて走り出した…。
ジグザグに!
右へ、左へと身体を振りながらアルベルトに近づいていく。
奴はその場を動かずにラブリュスを水平に構えた。
だが、そんなことは一向にかまわず俺は突進し奴の間合いに入る。
その瞬間、奴は水平にラブリュスを振り回し、俺は…。
その場でできるかぎり身体を屈めた。ボクシングでいうところのダッキングってやつだ。
見事、俺は賭けに勝ち、奴のラブリュスをギリギリのところでかわす。
そのままデュランダルを突き上げ身体ごと奴にぶつかっていく!
時間にすれば、ほんの数秒もないだろうが、この瞬間に俺は勝利を確信していた。
だが、奴は身体を無理やり捻り、ラブリュスは奴の右肩をかすめていく。
その瞬間、俺は腹部に強烈な痛みを感じていた。
奴の右拳が俺のみぞおちを捕らえ、見事なカウンターパンチとなって突き刺さる。
「ぐっ、えぇぇぇぇぇぇぇえええ!」
俺は声にもならない声をだしながら、少し後退しその場でくずれおちながら…
胃液を吐きまくっていた。
アルベルトが俺の側に近づき見下ろしやがる。
「…無様だな…。こんな弱い男が我が艦隊を翻弄していたとは…。」
心底、あきれ果てた声が俺に浴びせかけられる。
「コーキ!」
「コーキさん!」
「ばかぁぁあ!!」
みんなが悲壮な叫びをあげているのが耳に入る。
いよいよ、俺も終わりか…。ヤクモ、後を頼んだ。
「覚悟はいいか?」
アルベルトの声が死神のささやきに聞こえる…。みんな、さよならだ…。
俺は目を閉じ、その瞬間を待った。その時…
鼓膜を破るような轟音と大きく船体が揺れる。
そして、どこからか焼けるような匂いがしてくる。
俺もアルベルトもなにがおこっているのか理解できない。
「みなさん!合図です!!」
Sakurakoさんが突然叫ぶと同時に、どこからか
「コォ〜〜〜キィィィイ!」
これは、ヤクモの叫び声か?
気が付くとヤクモがアルベルトに不意打ちをして、俺から引き離すと同時に、
俺を抱えて、そのまま海に向かって船から飛び込むって、おい、めっちゃ高いぞ!!
身体中が悲鳴をあげるほどの衝撃を感じながら、本能的に水面に向かって泳ぐ。
「ぷはぁぁ〜!」
ようやく水面に顔をだした俺が見たのは、次々に飛び込む仲間たちと、
燃え盛る重キャラックの船体だった。
どうやら火薬庫を破壊して、それ以外にも爆破工作をしていたのだろう。
その船上から俺は身体が凍るような視線を受け取った。
姿こそ炎に隠れて見えないが、まちがいなくアルベルトの奴だ。
おそらく奴も生き残り、再び俺たちと合間見えるだろう。
その時、俺は無事に生き残れるのだろうか?
「コーキ、無事っすか?」
俺のところまで泳いできたヤクモが能天気に声をかける。
「ヤクモ…、このばかやろう!一騎打ちのじゃましやがって!」
俺はヤクモを怒鳴りつけるが…顔を笑っているんだろうな。
「すまないっす、コーキ。でも、ほら、迎えもそこに来てるっすよ。」
俺はヤクモが示す方向を見ると1隻のバルシャが近づいてきて、俺とヤクモを
救助してくれた。
船に乗っているのはアイシュキッスだ。彼女の話だと残りの仲間たちは違うバルシャで
救出したそうだ。そのアイシュキッスが俺に手を差し出す。
「後で救出料を請求にいきますね。」
そう言ってにっこり笑う。その後で、
「ちなみにお姉さまにチクったら、料金がわりに命をもらいますねぇ。」
と、目が笑ってない笑顔で言った。
もっとも、このアイシュキッスの行動にも理由があったのだが、それは後日に。
このときの俺は助かった喜び半分、請求された怒り半分ってとこだった。
ま、いいか。今は命があったことを素直に喜ぼう。
だが、そんな思いも、この後に聞いたマリアルメルの告白が打ち砕いてくれるのであった。
助かった俺は、しばらくの間食らったボディブローの影響で飯も食えず、地獄の苦しみを味わっていた。
「あららぁ、大変そうね。」
ニヤニヤと俺の様子を見ながらマリアルメルが近づいてくる。
「う、うるせぇ!元はといえば誰のせいだよ!」
俺は苦しそうな顔に精一杯の怒りを貼り付けてマリアルメルに毒づく。
「そうね、悪かったわ。おわびに、あたしの知ってる事を話してあげようと思ったんだけど、そんな顔をするのならやめちゃおっかな〜。」
こ、このやろう〜、いけしゃあしゃあと…。だが、彼女から訊きたい事は山ほどある。
なぜ、俺を罠に嵌めたのか?
なぜ、ポルトガルを裏切ってまでひよこさんを連れ去ろうとしたのか?
どうやって、燃える船から脱出したのか?
なにより、今回の一件にうちのメンバーがどこまで関わっていたのか?
俺以外はぜったいに皆…グルだろう!
で、なくては救出劇の手際が良すぎる。
「わかった。後で酒場に向かうから、そこで話せ。」
俺はマリアルメルと約束をする。
「そうね。こんな話、酔わなきゃできないわ…ね。」
つづく
隙はまったくないな、こりゃ。
かっこつけて啖呵を切ったものの、さてどうするか?
突っ込めば縦か横に真っ二つ!
と、いっても持久戦でも、俺の方が音をあげそうで…。
奇襲…は、もう無理だろうしな…。
しゃあない…一応あれを試すか…。
俺はアルベルトに対し徐々にではあるが距離を空ける。
逃げるためじゃないぞ!助走をつけるためだ。
ある程度まで間合いが空いた瞬間、俺は覚悟を決めて走り出した…。
ジグザグに!
右へ、左へと身体を振りながらアルベルトに近づいていく。
奴はその場を動かずにラブリュスを水平に構えた。
だが、そんなことは一向にかまわず俺は突進し奴の間合いに入る。
その瞬間、奴は水平にラブリュスを振り回し、俺は…。
その場でできるかぎり身体を屈めた。ボクシングでいうところのダッキングってやつだ。
見事、俺は賭けに勝ち、奴のラブリュスをギリギリのところでかわす。
そのままデュランダルを突き上げ身体ごと奴にぶつかっていく!
時間にすれば、ほんの数秒もないだろうが、この瞬間に俺は勝利を確信していた。
だが、奴は身体を無理やり捻り、ラブリュスは奴の右肩をかすめていく。
その瞬間、俺は腹部に強烈な痛みを感じていた。
奴の右拳が俺のみぞおちを捕らえ、見事なカウンターパンチとなって突き刺さる。
「ぐっ、えぇぇぇぇぇぇぇえええ!」
俺は声にもならない声をだしながら、少し後退しその場でくずれおちながら…
胃液を吐きまくっていた。
アルベルトが俺の側に近づき見下ろしやがる。
「…無様だな…。こんな弱い男が我が艦隊を翻弄していたとは…。」
心底、あきれ果てた声が俺に浴びせかけられる。
「コーキ!」
「コーキさん!」
「ばかぁぁあ!!」
みんなが悲壮な叫びをあげているのが耳に入る。
いよいよ、俺も終わりか…。ヤクモ、後を頼んだ。
「覚悟はいいか?」
アルベルトの声が死神のささやきに聞こえる…。みんな、さよならだ…。
俺は目を閉じ、その瞬間を待った。その時…
鼓膜を破るような轟音と大きく船体が揺れる。
そして、どこからか焼けるような匂いがしてくる。
俺もアルベルトもなにがおこっているのか理解できない。
「みなさん!合図です!!」
Sakurakoさんが突然叫ぶと同時に、どこからか
「コォ〜〜〜キィィィイ!」
これは、ヤクモの叫び声か?
気が付くとヤクモがアルベルトに不意打ちをして、俺から引き離すと同時に、
俺を抱えて、そのまま海に向かって船から飛び込むって、おい、めっちゃ高いぞ!!
身体中が悲鳴をあげるほどの衝撃を感じながら、本能的に水面に向かって泳ぐ。
「ぷはぁぁ〜!」
ようやく水面に顔をだした俺が見たのは、次々に飛び込む仲間たちと、
燃え盛る重キャラックの船体だった。
どうやら火薬庫を破壊して、それ以外にも爆破工作をしていたのだろう。
その船上から俺は身体が凍るような視線を受け取った。
姿こそ炎に隠れて見えないが、まちがいなくアルベルトの奴だ。
おそらく奴も生き残り、再び俺たちと合間見えるだろう。
その時、俺は無事に生き残れるのだろうか?
「コーキ、無事っすか?」
俺のところまで泳いできたヤクモが能天気に声をかける。
「ヤクモ…、このばかやろう!一騎打ちのじゃましやがって!」
俺はヤクモを怒鳴りつけるが…顔を笑っているんだろうな。
「すまないっす、コーキ。でも、ほら、迎えもそこに来てるっすよ。」
俺はヤクモが示す方向を見ると1隻のバルシャが近づいてきて、俺とヤクモを
救助してくれた。
船に乗っているのはアイシュキッスだ。彼女の話だと残りの仲間たちは違うバルシャで
救出したそうだ。そのアイシュキッスが俺に手を差し出す。
「後で救出料を請求にいきますね。」
そう言ってにっこり笑う。その後で、
「ちなみにお姉さまにチクったら、料金がわりに命をもらいますねぇ。」
と、目が笑ってない笑顔で言った。
もっとも、このアイシュキッスの行動にも理由があったのだが、それは後日に。
このときの俺は助かった喜び半分、請求された怒り半分ってとこだった。
ま、いいか。今は命があったことを素直に喜ぼう。
だが、そんな思いも、この後に聞いたマリアルメルの告白が打ち砕いてくれるのであった。
助かった俺は、しばらくの間食らったボディブローの影響で飯も食えず、地獄の苦しみを味わっていた。
「あららぁ、大変そうね。」
ニヤニヤと俺の様子を見ながらマリアルメルが近づいてくる。
「う、うるせぇ!元はといえば誰のせいだよ!」
俺は苦しそうな顔に精一杯の怒りを貼り付けてマリアルメルに毒づく。
「そうね、悪かったわ。おわびに、あたしの知ってる事を話してあげようと思ったんだけど、そんな顔をするのならやめちゃおっかな〜。」
こ、このやろう〜、いけしゃあしゃあと…。だが、彼女から訊きたい事は山ほどある。
なぜ、俺を罠に嵌めたのか?
なぜ、ポルトガルを裏切ってまでひよこさんを連れ去ろうとしたのか?
どうやって、燃える船から脱出したのか?
なにより、今回の一件にうちのメンバーがどこまで関わっていたのか?
俺以外はぜったいに皆…グルだろう!
で、なくては救出劇の手際が良すぎる。
「わかった。後で酒場に向かうから、そこで話せ。」
俺はマリアルメルと約束をする。
「そうね。こんな話、酔わなきゃできないわ…ね。」
つづく
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