小説 大航海時代オンライン サルベージャー
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第21話 パンドラの箱
リオの酒場に到着する俺。
しかし、酒場と言うよりは…その…、青空市場〜〜?
もう少しましな場所を選べよ、マリアルメル〜。
そんな俺の思惑を無視したかのようにマリアルメルが声をかける。
「おそ〜い!こっち、こっち〜!」
すでに何杯かは飲んでるんだろうな、ベロベロだよ。
もっとも、俺は未だにみぞおちの辺りが痛むので、出された酒を眺めるだけだ。
さて、なにから訊こうか?
そう考えた矢先マリアルメルから話始める。
「先に言っとくけど、謝らないわよ!」
おい、あれだけの事して、謝罪なしかい。
「…あんたのせいで…。ひよこさんを救えない…。」
こう言いながら大粒の涙をこぼし始めるマリアルメル。
ちょ〜〜っと、まて。迷惑してて助けて欲しいのは、むしろ俺なんだが。
しかし、マリアルメルはいきなり、俺の胸倉をつかみ、叫ぶ。
「あんた、ひよこさんが何を持ってるのか知ってるの?ひよこさんが、これからどんな目にあうのか…。」
そう言いながら涙を拭こうともせず、俺に詰め寄る。
「あんたがいなければ、あんたがいなければ、ひよこさんを連れ出せるのに…。」
そう言って、後は俺の胸を叩きながら大泣きするだけだ。
俺は何もできず、ただマリアルメルのやりたいようにさせるしかできなかった。
少し落ち着いてきた頃合を見はかってマリアルメルに尋ねる。
「俺は何も知らない。だから、知ってる事を教えてくれ。」
「…地図よ。」
マリアルメルがポツッと話す。
「地図?地図って、あのひよこさんが持ってるあの地図の欠片か?」
「そうよ。あの地図がひよこさんに不幸を呼ぶわ。」
俺には何がなんだがわからない。あれはただの沈没船の地図…じゃないんだろうとは思ってたが。
俺は黙ってマリアルメルの次の言葉を待つ。
「あの地図がすべて揃い、そこに眠ってるものを手に入れたとき…。」
俺は息を呑んだ。
「世界が滅ぶかもしれない…。」
ブハッッ!俺は思わず吹きだした。ばかばかしい。たかが宝のひとつやふたつで世界が滅んでたまるか!
だが、マリアルメルは不機嫌な表情を隠そうともせず、
「笑い事じゃないの!あの地図はパンドラの箱を示した地図なのよ!」
パンドラの箱…確かギリシャ神話だったかな、パンドラって娘が神様から箱を預かるが、けっして開けてはいけないと言われていた。しかし、好奇心に負けたパンドラは箱を開けてしまい、この世に災厄という災厄や、不幸をばらまいてしまった。こんな内容だったな。
「知ってるでしょ?この世の災厄を封じ込めた箱の事を。それが、あんたたちが探している宝の正体なのよ。」
「ばかばかしい。仮にその話が本当なら地図を捨てさせればいいじゃないか。」
「それができないんです…。」
わぁ、びっくりした!いつのまにか、俺たちのテーブルにセシリーさんが姿を現していた。
「…おそらく、ひよこさんはすでに地図に捕りこまれています。地図を手放す事はないでしょう。そして、取り込まれているのは…コーキさん、あなたもなんです。」
「えぇぇぇぇぇぇぇ〜〜っ!」
こいつは驚いた、俺は自分の意志で行動してる。誰かに操られてるつもりはない。
「なぜ、タイミングよく、ひよこさんやあなたに救いの手が現れるのでしょうか?疑問に思いませんでしたか?」
セシリーさんに言われて始めてじっくり考えてみる。たしかに、この旅では2〜3度は軽く死んでいてもおかしくはなかったろう。あれは俺の悪運の強さのせいじゃなかったのか?
「ひよこさんは地図に選ばれ、あなたはその護衛に選ばれた…。そう考えればつじつまが合うんです。」
なんてこった。俺たちの冒険って、見えない何かに仕組まれてたってのかよ。
「仮にひよこさんが地図を捨てても、必ずひよこさんの手に戻るでしょう。理由は…まだわかりませんが、ひよこさんを必要としているのはまちがいありません。」
俺は言葉もなかった。
マリアルメルだけなら信じなかったが、セシリーさんまでとは…。
「…正直、まだ信じられない。が、その話が本当ならば、どうすればいい?」
今度はマリアルメルが口を開く。
「…ひよこさんを…監禁するしか…ないのよ。…一生ね…。」
そうか、俺がひよこさんを連れまわす限り、いつかは箱にたどりつく。
それは、ひよこさんが世界滅亡の犯人になるって事か。
「…だから、あたしは一生ひよこさんといっしょに監禁されてもいいと考えたわ。それで、世界が救われるなら…。」
今度はセシリーさんが口を開く。
「そうね。監禁ができればいいのかもしれない。でも、ひよこさんに本当にそんな事できるの?だから、あたしはもうひとつの方法を選ぶことにしたわ。」
「もうひとつの方法?」
俺があほうのように問い直す。
「そう。それは…パンドラの箱そのものを破壊する事!」
このセシリーさんの言葉には強い決意が込められていた。
ってことは、セシリーさんは最初からそれが目的で、旅に同行してたのか。
「できるの?そんな事!神の造った兵器とも言われているのに…。」
マリアルメルの疑問は俺の疑問だった。
「やらなきゃ、ひよこさんも世界も救えませんわ。」
セシリーさんが静かに言い切る。
「すでに、喫茶ろんどん商会もバックアップの準備をヨーロッパでしてくれてます。もはや、他に方法はないのです!」
あの時フェニックスもE.C.ロンメルも、簡単に俺たちを見逃したのはこのせいか。
始めから奴らは俺たちは眼中になかったって事か。ちぃ、ばかにされた気分だぜ。
だが、確かにセシリーさんの言う通りだな。俺たちに選択肢はないようだ。
俺は自分達の未来に現れたこの不幸に大きな不安を感じていた。
つづく
しかし、酒場と言うよりは…その…、青空市場〜〜?
もう少しましな場所を選べよ、マリアルメル〜。
そんな俺の思惑を無視したかのようにマリアルメルが声をかける。
「おそ〜い!こっち、こっち〜!」
すでに何杯かは飲んでるんだろうな、ベロベロだよ。
もっとも、俺は未だにみぞおちの辺りが痛むので、出された酒を眺めるだけだ。
さて、なにから訊こうか?
そう考えた矢先マリアルメルから話始める。
「先に言っとくけど、謝らないわよ!」
おい、あれだけの事して、謝罪なしかい。
「…あんたのせいで…。ひよこさんを救えない…。」
こう言いながら大粒の涙をこぼし始めるマリアルメル。
ちょ〜〜っと、まて。迷惑してて助けて欲しいのは、むしろ俺なんだが。
しかし、マリアルメルはいきなり、俺の胸倉をつかみ、叫ぶ。
「あんた、ひよこさんが何を持ってるのか知ってるの?ひよこさんが、これからどんな目にあうのか…。」
そう言いながら涙を拭こうともせず、俺に詰め寄る。
「あんたがいなければ、あんたがいなければ、ひよこさんを連れ出せるのに…。」
そう言って、後は俺の胸を叩きながら大泣きするだけだ。
俺は何もできず、ただマリアルメルのやりたいようにさせるしかできなかった。
少し落ち着いてきた頃合を見はかってマリアルメルに尋ねる。
「俺は何も知らない。だから、知ってる事を教えてくれ。」
「…地図よ。」
マリアルメルがポツッと話す。
「地図?地図って、あのひよこさんが持ってるあの地図の欠片か?」
「そうよ。あの地図がひよこさんに不幸を呼ぶわ。」
俺には何がなんだがわからない。あれはただの沈没船の地図…じゃないんだろうとは思ってたが。
俺は黙ってマリアルメルの次の言葉を待つ。
「あの地図がすべて揃い、そこに眠ってるものを手に入れたとき…。」
俺は息を呑んだ。
「世界が滅ぶかもしれない…。」
ブハッッ!俺は思わず吹きだした。ばかばかしい。たかが宝のひとつやふたつで世界が滅んでたまるか!
だが、マリアルメルは不機嫌な表情を隠そうともせず、
「笑い事じゃないの!あの地図はパンドラの箱を示した地図なのよ!」
パンドラの箱…確かギリシャ神話だったかな、パンドラって娘が神様から箱を預かるが、けっして開けてはいけないと言われていた。しかし、好奇心に負けたパンドラは箱を開けてしまい、この世に災厄という災厄や、不幸をばらまいてしまった。こんな内容だったな。
「知ってるでしょ?この世の災厄を封じ込めた箱の事を。それが、あんたたちが探している宝の正体なのよ。」
「ばかばかしい。仮にその話が本当なら地図を捨てさせればいいじゃないか。」
「それができないんです…。」
わぁ、びっくりした!いつのまにか、俺たちのテーブルにセシリーさんが姿を現していた。
「…おそらく、ひよこさんはすでに地図に捕りこまれています。地図を手放す事はないでしょう。そして、取り込まれているのは…コーキさん、あなたもなんです。」
「えぇぇぇぇぇぇぇ〜〜っ!」
こいつは驚いた、俺は自分の意志で行動してる。誰かに操られてるつもりはない。
「なぜ、タイミングよく、ひよこさんやあなたに救いの手が現れるのでしょうか?疑問に思いませんでしたか?」
セシリーさんに言われて始めてじっくり考えてみる。たしかに、この旅では2〜3度は軽く死んでいてもおかしくはなかったろう。あれは俺の悪運の強さのせいじゃなかったのか?
「ひよこさんは地図に選ばれ、あなたはその護衛に選ばれた…。そう考えればつじつまが合うんです。」
なんてこった。俺たちの冒険って、見えない何かに仕組まれてたってのかよ。
「仮にひよこさんが地図を捨てても、必ずひよこさんの手に戻るでしょう。理由は…まだわかりませんが、ひよこさんを必要としているのはまちがいありません。」
俺は言葉もなかった。
マリアルメルだけなら信じなかったが、セシリーさんまでとは…。
「…正直、まだ信じられない。が、その話が本当ならば、どうすればいい?」
今度はマリアルメルが口を開く。
「…ひよこさんを…監禁するしか…ないのよ。…一生ね…。」
そうか、俺がひよこさんを連れまわす限り、いつかは箱にたどりつく。
それは、ひよこさんが世界滅亡の犯人になるって事か。
「…だから、あたしは一生ひよこさんといっしょに監禁されてもいいと考えたわ。それで、世界が救われるなら…。」
今度はセシリーさんが口を開く。
「そうね。監禁ができればいいのかもしれない。でも、ひよこさんに本当にそんな事できるの?だから、あたしはもうひとつの方法を選ぶことにしたわ。」
「もうひとつの方法?」
俺があほうのように問い直す。
「そう。それは…パンドラの箱そのものを破壊する事!」
このセシリーさんの言葉には強い決意が込められていた。
ってことは、セシリーさんは最初からそれが目的で、旅に同行してたのか。
「できるの?そんな事!神の造った兵器とも言われているのに…。」
マリアルメルの疑問は俺の疑問だった。
「やらなきゃ、ひよこさんも世界も救えませんわ。」
セシリーさんが静かに言い切る。
「すでに、喫茶ろんどん商会もバックアップの準備をヨーロッパでしてくれてます。もはや、他に方法はないのです!」
あの時フェニックスもE.C.ロンメルも、簡単に俺たちを見逃したのはこのせいか。
始めから奴らは俺たちは眼中になかったって事か。ちぃ、ばかにされた気分だぜ。
だが、確かにセシリーさんの言う通りだな。俺たちに選択肢はないようだ。
俺は自分達の未来に現れたこの不幸に大きな不安を感じていた。
つづく
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Comments
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おおおお・・・
楽しみですにゃ〜。
楽しみですにゃ〜。
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ついに核心に迫ってきましたね・・・
楽しみです♪